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その不思議な建物は、星夜に現れます。

そう……少し見つけ難いのですが、強く願えば、誰にでも辿り着ける場所に立っております。

そこには様々な人々が訪れ、今夜も窓辺ではワイズマンと子供たちが何やらおしゃべりをしております。

『人が何かをめるのって、何故ですか?』

『それはきっと、お城を作って自分を守るためです。』

『そうなんですね、不思議。』

『君はオモチャを集めているから、オモチャの城の住人です。』

そうですね……』

『いやいや、そんなことは無いのでは……弱いというのは、誰かとべて初めて言えることです。』

『なるほど!』

『だったら、大丈夫ですね。』

……今夜は、何処からともなく乾いた風がヒュルヒュルと鳴って、窓から見える森は黒々と冷たくじっと休んでいるようです……

『昨日、オモチャを壊してしまいました。』

『それも大丈夫……大抵のことは、時間薬が解決してくれますから。』

賢者の言葉に納得したポニーボーイは静かに笑い、子供たちの質問は和やかに続きます。

『試合に勝っても、なんだかい気持ちになるのは何故ですか?』

今度はマリーが聞きました。

『嗚呼、それはちょっと難しそうなお話ですね……みんなで一緒にえてみましょう、美味しい紅茶でも飲みながら。』

……コトコトと薬缶のお湯が沸いて、夜の奥、森の彼方から夜汽車の音が聴こえました……

静かな時間が流れます……

『ワイズマンにも悩みはあるのですか?』

今度は、賢者が聞かれる番でした。

『はい、それはもちろん……ええと、この前は、憶えていたつもりだった人の名前をれてしまいました。』

すると、子供たちが言いました。

『薬は効かないのですか、時間の……。』

『嗚呼、そうでした、そうでした。』

僕はふと心が軽くなり、彼らの会話を邪魔しないよう静かに、そっと夜のを開きました……

森が、呼んでいます。

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