世界一美しいものを探すために、僕らは森の奥へ……月ノ子の森を行く、不思議な物語。
もう一度逢いたい人は、誰ですか?
誰もが踊る、誰も知らない輪舞曲。
もう逢えない誰かを想う……君の夢。
時間よ止まれ……
まだ見ぬ仔らのために……僕らが森を歩く理由。
誰も幸せに出来ない天使と、誰も不幸に出来ない悪魔。
白い雲の上で、目を覚ましました……
旅の途中、夏の終わりに。
川のように続く、日々の人生に。
岩だらけの場所に、草が生えました。
悪魔にだって、寿命はあるのです……
大人になれた人、なれなかった人……森の何処かで泣きそうに立っている迷子に捧ぐ。
読む度に変わる物語があっても良いと想うのです……人生もまた。
親愛なる亡霊の名の下に……
僕は、亡霊です。
今夜も、月が綺麗です……。
ささやかで美しい図書館、ムカシギ山文庫の不思議な本。
ある遠い夏の日、婆ちゃんと僕が居た午後。
ゴーゴーウェスト、ちびっ子ドングリ団。
森の奥にある宝物を探す……9歳の旅人『カノン』。
東方で、小さな芸術家と出逢った日のこと。
星夜の窓辺にこぼれ落ちた、賢者の言葉。
飛べるさ、想えば悉く。
世界一短い童話……静かに騒めく、ムカシギの森。
円環を彷徨うカナシミを癒すため……甘いものが足りず、僕らはハチミツが欲しかったのです。
月虹の迷路で交差し、たゆたいながらすれ違う時間と物語。
砂漠で出逢った謎の老婆、記憶の底から現れたのは……
蒼く透明な泉にまつわる物語……二百年の時を泳ぐ、二つの名前。
永い道のりを歩き疲れた僕らへ、青葉を吹き渡る初夏の風と共に一編の物語を……
暗く自由な道を行くホーボー……ムカシギ山の焚火と夜話。
海と森をつなぐ永遠の物語……それでも川は流れ、僕らは美しく歌います。
僕らがまだ、怪物と話すことの出来た日々……懐かしい、黒蜜で作ったパン。
眠らない心臓を手に入れたロッカ、あの頃の夏を旅する物語……始めの朗読は9歳の少女『リコ』。
海へ行った木の物語……時間の鳥が見た遠い記憶と、永遠に揺れ続ける波と風。
お姉ちゃんの大好きだったあの懐かしい曲……いつかまた、一緒に。
美しい季節を彩る生き物たちの歌と、森を巡る命の詩……ナインライヴスの言葉。
真っ白い冬に咲く花のような、ただ美しいだけの物語を……君に。
森を忘れた君へ……もう一度、自由に飛ぶための魔法を。
透き通った秋風の吹く草原を漂う、クァンタフラの聴いたラブソング。
いつかまた出逢う僕らが見る景色、暗く静かな穴の中で生まれたレッドベリーの詩。
月が落ちた夜に生まれた君の、歩いた道。