岩だらけの場所に はじめ 草が生えました。
そこに木が生え 森になりました。
森には 沢山の水が 流れるようになりました。
やがて 色々なものが 暮らすようになりました。
静かな 穴の中に 暮らすもの。
涼しい 木陰に 暮らすもの。
深い 水の底を 泳ぐもの。
清潔な 水辺で 考えるもの。
つばさを 手に入れたもの。
細く しなやかな体を 手に入れたもの。
生きるものは みな 美しくありました。
いつしか
森の闇には 恐ろしいものも 棲むようになりました。
ひどく 乾いた場所も 出来ました。
寒い 季節も 訪れました。
命を 終えたものも ありました。
それでも そこに生まれるものは みな美しくありました。
なので 僕は それを描くことにしました……
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